1日の流れ
AM 8:30分に来院し、診察室で全身状態(発熱、風邪症状、下痢の有無など)の確認を行います。
本日の負荷試験が実施可能かどうかを ゆういち院長が判断します。
実施可能と判断したら、負荷試験室に移動します。
すきな絵本やおもちゃを持ち込んでいただいて構いません。
このお部屋で 9時から13時頃まで過ごしていただきます。
うどんを1g ,2g ,3g ,4gと精密に測定します(持参していただきます。)
食べる物や量は、年齢や検査結果、症状の程度によって異なります。
写真は 小麦アレルギーが疑われた1歳0か月の患者さまです。(ご了承を得て掲載しています)
生後7か月時にパンを食べて全身の蕁麻疹が出現しました。
アレルギー血液検査では卵陽性、小麦(ω-5グリアジン)でも陽性反応がでました。
アレルギー血液検査は信頼性が100%ではないため、診断のための負荷試験を行う方針となりました。
小麦アレルギーか卵アレルギーかを鑑別するため、まずは うどんを用いて
小麦アレルギーかどうかの判定のための負荷試験を行いました。
うどんを 1g→2g→3g→4gと30分ごとに摂取していただきました。
※負荷する食材をどのくらいの量、何回摂取するかはお子様によって異なります。
摂取をして30分後に全身状態を確認します。
そこでアレルギー症状の出現などがなく、問題がなければ次の量を摂取します。
また30分後に全身状態の確認→問題なければ摂取 の繰り返しです。3-4回30分ごとに摂取します。
予定量をすべて摂取できたら、摂取後2時間半は院内ですごしてもらいます。
午前中いっぱいは負荷試験を行うので、持参してもらったおもちゃで遊んだり、お昼をはさむ場合は持参したお弁当をたべて過ごします。
最終的に問題がなければ午後12~13時ごろに負荷試験終了となります。
※アレルギー症状がでた場合は、点滴などの処置を行うため夕方までいていただくこともあります。
※アナフィラキシーのグレードが高い場合は総合病院に紹介し、入院をしていただくこともあります。
翌日午前に来院をしていただき、帰宅後の状況をうかがいます。
この写真の児は、負荷試験陰性でした!その後、食べる量を増やし小麦アレルギーは否定されました!!
帰宅後もアレルギー症状の出現がなければ、今後は自宅で少しずつ負荷試験をした食材を摂取していただきます。
自宅で食物アレルギー日誌をつけていただきながら、外来で摂取状況を定期的に確認し、摂取量を増やしていく指導をしていきます。
一定量摂食できることが確認出来たら、食事制限解除となります。
写真の患者様は、次は卵を少量から負荷できるかを評価していきます。
食べられるものと食べられないもの、量を判定するには最終的には負荷試験しかありません。
食物アレルギー管理の基本は、❝正しい診断に基づいた必要最低限の食物除去❞です。
そのためには負荷試験は欠かせない検査です!
追記 ↓卵黄負荷試験の写真です。↓ 0.01g単位まで正確に計っております!
追記 ↓乳負荷試験の写真です。↓ヨーグルトで負荷試験を行いました。
重症乳アレルギーだったため、0.5gを30分おきに2回と、少量で実施しました。